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特集「最高のビッチ」

2020年5月28日

特集「最高のビッチ11」③ キーラ・ナイトレイ1 
コレット(上)(2019年 伝記映画)

監督 ウォッシュ・ウェストモアランド

出演 キーラ・ナイトレイ/ドミニク・ウェスト/フィオナ・ショウ/デニース・ガフ

シネマ365日 No.3218

書いたのは君だろ? 

特集「最高のビッチ11」

夫ウィリー(ドミニク・ガフ)にも彼のゴーストライターに愛想が尽きたコレット(キーラ・ナイトレイ)が「さすらいのコレット」を自分の名前で発表し文壇に華々しく登場するまでの半生を描きます。ウィリーは彼女より15歳年上、コレットの母親(フィオナ・ショウ)に言わせれば「女癖が悪く酒飲みで浪費家」彼にラブラブだったコレットも、結婚してみれば家計は借金地獄。にもかかわらず夫は賭け事、競馬、パーティー漬けの散財をやめない。ゴーストライターに払うギャラにも事欠き、窮余の策としてコレットに何か書けという。学校時代の思い出「学校のクローディヌ」を書いたらベストセラーになった。もちろん作者名はウィリーだ。夫は金の卵を産む妻を下にも置かず、上辺だけは大事にするが相変わらず浮気をやめない▼19世紀後半です。コレットも夫が「割と自由にさせてくれる」し、もともと書くことは好きだし、いくらでもアイデアは湧いてくるし、代筆屋の位置に甘んじていたのですが、ベルブッフ侯爵夫人、通称ミッシー(デニース・ガフ)とパーティーで出会った。「彼女はナポレオン妃とロシア校庭の血を引いているから男装が許されている」許されている? 当時は女がズボンを履くと逮捕された時代だ。「魅惑的ね」コレットは吸い寄せられる。コレットは早い時期に自分の興味は女性にあると夫に言っている。それを知ったウィリーは、アメリカの武器商人の妻ジョージーの招待を受けたときも「僕は二人の裸を想像することにする」と、コレットだけを屋敷に赴かせる。たちまち二人はベッドイン。情熱的な数ヶ月が続くのだけど、女にすぐ手を出すウィリーが割って入り、諾々と男との関係を受け入れたジョージーにコレットは頭にきて別れた。ミッシーとはウマが合った。ベッドでも相性がよかった。二人は「共に長く歩めるよう祈るわ」「あなたのように繊細な人に初めて出会った。上品なのに単刀直入。控えめなのに勇敢。真の意味で“紳士”だわ」と機嫌よく愛人関係を維持していた▼ミッシーは言う「クローディヌを書いたのは君だろ。会った時わかった。長い手綱だろうと短い手綱だろうと繋がれていることに変わりはない。いつか自分がどちらか決める時が来る。クローディヌかコレットか」。ある日コレットはすっぱりとドレスを脱ぎ、男装でウィリーのオフィスに現れた。「逮捕されるぞ!」意に介せず「次のクローディヌは連名にしたい。みんな薄々気づいているわ」「私がいなければクローディヌはないぞ」。コレットの原稿に確かにウィリーは手を入れたけど、だからって作者を名乗るのは図々しすぎる。「メアリーの総て」といい「天才作家の妻-40年目の真実」といい、女が男を立てることが美徳とされてきた時代の長かったことよ。コレットが社会への異議申し立てを鮮明にしていくのはここからです。

 

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