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特集「密室でミステリーを」

2020年6月23日

特集「別室でミステリーを」② 
THE BRIDGE/ブリッジ2(上)(2014年 テレビ映画)

監督 モーテン・アーフレツ

出演 ソフィア・ヘリーン/キム・ボドゥニア

シネマ365日 No.3244

殺人兵器の「誕生」 

特集「密室でミステリーを」

「ブリッジ1」はヒロイン、サーガ(ソフィア・ヘリーン)を「最高のビッチ」シリーズで取り上げましたので、今回はミステリーに絞るつもりが、まあたいへんね、こんなに次々殺しが続くドラマってあんまりないわね。どれくらいに死体が現れるのか、大雑把に勘定しただけで、最後の犯人の死まで31人。本作以後に続く北欧ミステリーも、物語には新基軸を設定しても死体の数だけはなかなか追い抜けなかったと記憶しています。おまけに殺しから殺しへ事件は結びつき、追うサーガに相棒マーティン(キム・ボドゥニア)…ですが北欧って「お気楽」に縁のないお国柄で、暗い怨念が染み込み、構成は複雑で(これまた580分というテレビシリーズのせいか)一話一話の連結具合に引き摺り回される。書くの(やめたろか)と思いながら取り上げたのは、ミステリーを縦軸とした人間ドラマとしても質がいいからです▼オースレン橋の橋梁に座礁した貨物船に、5人の肺ペスト感染者が捉えられ搬送後病院で次々死亡。スーツにネクタイを締めたアニマルマスク(ブタ、ネズミ、キツネ、ウサギ)の4人が犯行声明をネットで流す。環境保全を訴えるエコテロリスト・グループで、ペスト菌によるパンデミック計画、毒入り食品による無差別殺人、タンンクローリー爆破事件などを組織的に遂行した。捜査線上に現れたニクラスは医薬品大手企業メディソーヌス社の研究開発員だった。彼はブタのマスクだった。他の3人も殺され、ユリアンがチャット名「クタクタのパパ」であり、相手が事件の黒幕「三人のママ」と名乗る人物であることをサーガたちは突き止める。「三人のママ」の目的はEU会議に出席する環境大臣全員を殺し、地球環境新時代を作ることだった。すべての被害者がメディソーヌス社につながった。CEOはヴィクトリア・ノードグレン。1999年父の事業を継承し、売り上げ18億ドルのトップとなったが、ガンで余命半年を宣告され、死ぬまでにやりたいことの計画と事業拡張に没頭している▼ヴィクトリアの兄オリベルは妹が全てだ。隣に住み妹の部屋を盗撮し、彼女のヌードを見て自慰する。妻ゲオトルツはメディソーヌス社の主任研究員だ。妻から見ても夫の妹へののめり込みは異常に思える。サーガはめでたく男と同棲したが「あなたがいると気が散る」と言って、帰宅しても早々に署に引き返す。徹夜徹夜に署長のハンスは帰れというが馬耳東風。EU会議で講演するはずだった講師が毒殺され、その代りにヴィクトリアが講師に選ばれた。EUという大舞台。環境会議。出席者は各国の大臣。講師は新薬開発と治験例に実績を誇る医薬品メーカーのトップ。チャットで交わされた「誕生と卒業」は何を意味する。サーガはドラム缶に詰められた遺体だけが薬品で溶解されていたことに引っかかった。溶解してまで隠さねばならなかった理由があったはず。精密な分析を指示すると、答えは肺ペスト意外に開発された、進化したウィルスだった。「感染力が強くまず内臓に影響が表れる。咳の発作が起こりその後出血する。耳、鼻、口からのあと、内出血で死亡。致死率100%。被害者はおそらく最近兵器の実験台だった」と。これが「誕生」だった。では「卒業」は? その頃、オリベルの妻は夫の盗撮カメラに映った夫と義妹(ヴィクトリア)の会話を聞いた…。

 

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