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特集「新宿2丁目を連れて歩きたいボーイフレンド」

2020年9月1日

特集「新宿2丁目を連れて歩きたいBF5」① 生田斗真 
脳男(2013年 サイコ映画)

特集「新宿2丁目を連れて歩きたいBF5」

監督 瀧本智行

出演 生田斗真/松雪泰子/二階堂ふみ/江口洋介

シネマ365日 No.3310

脳だけの存在 

脳男とは、つまりこうだ。「彼、入陶大威(生田斗真)は普通の人間なら数日かかるパズルを数時間で完成させ、どんな本でも一度最初から最後までページをめくっただけですべて記憶できた。動物図鑑から高等数学のテキストまで、文章、図解や写真まで記憶した恐るべき能力。演算力のあるコンピューターのようなデータバンクを持ちながら、人から指示を受けなければ排泄も食事もできない、まさに脳だけの存在。彼の祖父、大富豪の入陶倫行(夏八木勲)は息子夫婦がひき逃げに殺されたことをきっかけに、孫の大威を精神病院から引き取り、孫の天才的頭脳を知って、専属トレーナーを雇い肉体を鍛え、孫に言い聞かせた。お前は正義を遂行し、悪を始末するために生まれた」と▼連続無差別爆弾テロ事件が多発していた。主犯はサイコキラーの緑川紀子(二階堂ふみ)だ。アジトにこもり種類の違った爆弾を作る知能犯。事件を批判したコメンテーターや占い師を誘拐し、舌を切り取り、最終的に人間爆弾にしたて一連のテロ事件を起こす。共犯者の水沢は緑川の共犯。世間に認められたいが誰からも相手にされず、唯一受け入れてくれた緑川を「神様」として崇拝するが、緑川にしたらただの慰み相手で、あっさり見捨てられる。鷲谷真梨子(松雪泰子)。大威の精神鑑定を受け持った精神科医。幼い弟が暴行され殺害された。母親はショックで強度のウツになり引きこもって食べてばかりいる。痛みも喜怒哀楽も感じない大威が、どこかに人間らしい感情を秘めていると信じて治療に当たる。茶屋(江口洋介)。刑事。粗野でデリカシーのない男だが、鷲谷の能力を認めて捜査に協力を要請する。松田優作のような、長いボサボサ髪を振り回すが全然似合っていない▼生田斗真が絵になります。取り調べで上半身裸になると腹筋6分割、痩せていても筋肉はしっかり。収監中の隣の房の男が「ババアなら殺しても死刑にはならない」と嘲ったのを小耳にはさむと、すれ違いざまボコボコにし(手錠のまま!)眼球をくりぬく。せっかくの彼の肉体美、もう少しスクリーンに露出させてほしかった。斗真君は語らず笑わず、ひたすら黙して連続テロ事件の犯人を追う。大威は真梨子が「私の一番大事な患者」と呼んでいた志村の更生が偽りだと見破る。理由は彼の腕に小さな歯型がついていたからだ。茶屋が緑川を射殺しテロ事件は決着を見る。真梨子のケータイに大威からメッセージが入った。「先生の間違いをそのままにしておけませんでした」。志村の家に急行すると彼は殺されていた。かすかに子供の声がする。空のバスタブの中に、頭を剃られ暴行を受けた、自分の弟を同じ状態の幼児が監禁中だった。再び犯罪を犯した志村を大威は自分の意思で殺したのだ。「先生だけが僕のために泣いてくれた」大威は感謝の言葉を述べ、かすかに微笑みケータイを切る▼エモーション・ゼロ状態で人が生きていけるかどうか、斗真君だから(ひょっとしてありか)と妄想させる。「彼らが本気で編むときは」のトランスもよかった。ジャニーズの面影いまいずこ。複雑で繊細な役に挑戦した(肉体改造の頑張りも含めて)生田斗真に一票。ただケチをつけるのではないが、彼の異様な記憶力は検索能力があるのか? 脳に詰め込むだけ? ダボハゼみたいね。ブルタニカのようなデータを何かに応用したと思えるシーンがあったかしら。資料や本が一冊もない監獄で、記憶のみによって悪魔のように類推する、天才ハンニバルのようじゃなかったのが残念。

 

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