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特集「幾億の星と幾千の月のシネマ・パラダイス」

2020年9月15日

特集「幾億の星と幾千の月のシネマ・パラダイス2」⑦ 
新・極道の妻たち 覚悟しいや(1993年 アクション映画)

監督 山下耕作

出演 岩下志麻/かたせ梨乃/北大路欣也

シネマ365日 No.3324

豪華な俳優陣、空振り 

特集「幾億の星と幾千の月のシネマ・パラダイス2」

極妻シリーズとは基本ファンタジーだと思っていますので、多少の逸脱はそれなりに面白かったのですが、本作に限っては失活した。シリーズはあと何本か続くし、奮戦・岩下志麻へのエールとして乗りかかった船、最後まで付き合いますが、挽回を期待するわ。名古屋・岡浜で100年続く千之崎組、組長の妻安曇(岩下志麻)は、夫に代わって喧嘩相手を射殺しムショ入り。刑期を終え、人生を見つめ直すために香港に姿を現します。出会ったのが殺し屋・花杜(北大路欣也)。安積は恋に落ち3年、久しぶりに岡浜に戻り、離婚手続きを済ませようとした矢先、組長は大阪の淡野組の放ったヒットマンによって殺害される。安積の極道の血は逆流、千の崎組6代目を宣言し、「日本中を火だるまにしたる」と決戦に出る▼安積の亭主がそもそも魅力的でない。地元住民運動が激化し、その原因は本社ビルが陰気臭い真っ黒な色だからだ、黒だと決めたのは安積で、女が口出ししたからだという。「黒は男の色やと、あんたが言わはったから黒にしたのやけど」とだけ言って安積は引き下がる。今までの極妻では女房たちに理解があったが、この度はかたせ梨乃の髪をつかんで階段から転げ落とす、荒っぽいことをやる。この時の、かたせ梨乃の恨みが後ほど亭主暗殺に結びつく。女を敵に回すと怖いのよ。北大路欣也とのベッドシーンもある。ヘタだけど。北大路といい、亭主役の梅宮辰夫といい、頬が膨らんで腹の出た太目体質で凄みがない。岩下のセリフは説明的で長く、ギリギリに圧縮したこれまでの鋭さに欠ける。ただ一つ、香港で外国人に話しかけられ、どんな会話も大阪弁で受け答えしているところは面白かったけどね▼淡野組組長(佐藤慶)襲名疲労パーティーに花杜と二人出席した安積は、満座の中で佐藤慶を射殺し、「あんたら覚悟しいや」と叫ぶ。銃撃戦となり、花杜と安積は拳銃一つで数十人の男たちを突破するのだ。神がかりである。頃合いを図ったようにパトカーが続々到着する。安積は物憂げにヨットハーバーの突堤をどこまでも歩いていく。花杜はボートで脱出する手筈なのに、急に「俺は行かない」と言い出す。日本に残るらしい。安積はムショへ逆戻りだろう。さっぱりケツが締まらないままエンドだ。変化をつけたかったのはわかるけど、何気に俳優陣が豪華なだけに空振りが目立つ。加賀まりこが極妻の一人になっていたけど、彼女の目、パッチリと大きくて、いつもびっくりしているみたいでしょ。極妻させるには気の毒だったな。

 

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