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特集「B級映画に愛をこめて」

2020年10月17日

特集「B級映画に愛を込めて15」⑤ 
シャッフル(2009年 サスペンス映画)

監督 メナン・ヤボ

出演 サンドラ・ブロック/ジュリアン・マクマホン

シネマ365日 No.3356

毎日生きていることが奇跡 

特集「B級映画に愛を込めて15」

本作は意外とヒットして、割に高評価でした。「意外」とか、「割に」とか書き加えたところが、いかにもケチくさいと自分でも思いますが。予知能力があると気づいたヒロイン、リンダ(サンドラ・ブロック)が、夫ジム(ジュリアン・マクマホン)の事故死を食い止めようとするがダメだった、それなら何のための予知能力だったのか、(しょうもな)と思ってしまった私は態度悪すぎ、なのか。頻繁に切り替わる状況設定に面倒くさくなり、何が言いたいのでしょう、ラストになればわかるはず、と早送りしようとしたものの、サンドラ・ブロックの思いつめた顔にほだされ、最後まで付き合ったのです。とはいえ、一週間の間に生じた出来事をシャッフルして、視聴者を(いや私だけを)混乱に陥れた腕前を素直に認めよう▼木曜日、保安官が来て夫の事故死を伝えた。そんなバカな、留守電が入っている、とリンダが言うと「事故は水曜日でした。知らせるのが遅くなってすみません」。翌朝リンダが目覚める。昨日泊まってくれたはずの母親がいない。探していると夫の部屋の前にアタッシュケースがある。ドアを開けると椅子に上着が夫はテーブルでコーヒーを飲んでいる。普段と変わりない朝の光景だ、翌朝。階下に数人の喪服の人たち。パジャマ姿で降りてきたリンダに「少しは休めた?」といたわる。何かおかしい。娘の顔が傷だらけだ。リンダには夫が死んだとは信じられない。葬儀社が用意した棺を強引に開けさせ、切断された遺体の一部が転がり落ちて死を納得する。葬儀に見慣れない女性が木陰にいた。リンダには誰かわからない。妙なことばかり言うリンダを心配した家族は病院に拘束する。日が変わりリンダは教会の神父と話している。「神父様、悪いことが起こります」とリンダは訴える。「人は自分より強大な力に支配されている。毎日生きていることが奇跡なのだ」と神父は諭す▼リンダは木曜日に死の知らせを受けた日から遡り、自分に見えた出来事を時系列に書き出した。母親が言った。「リンダ、葬儀の用意をしなければ」「いつ?」「明日、土曜日よ」「ママ、ジムが死ぬのを止めなければ」。水曜日が来た。リンダは夫の車の後を追う。夫が浮気しかけたこともわかっている。相手は葬儀に来て木陰から見ていた女性、夫の秘書だ。水曜日、夫は彼女とホテルで待ち合わせていたが「やっぱりダメだ、僕にはできない」と断り、妻と子供達一筋に戻る決心をした日だ。「あなたの後ろを走っているわ」夫は微笑む。「220マイル」の標識のある場所に来た。夫が事故死した現場だ。「引き替えして。Uターンして」とリンダ。夫は訝りながらもハンドルと切ろうとした。でもどうなっちゃったの、ハンドルはいうことを聞かずドアは開かくて道路の真ん中で立ち往生。大型トラックが突っ込み夫の車は下敷きに、トラックは炎上し運転手も死亡した。「車を路肩に寄せてすぐ降りて」といえばよかったのに。リンダは新しい子を授かっており、夫の死後も娘たちと暮らしていく家族像を暗示してエンド。どういう映画かわかった? ただ未来の予知能力があろうとなかろうと「毎日生きていることが奇跡だ」という神父の言葉は、素直に受け取った方がいいと思った。

 

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