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特集「別室でミステリーを」

2020年11月8日

特集「別室でミステリーを2」⑧ 
クリーピー 偽りの隣人(上)(2016年 サイコ映画)

監督 黒沢清

出演 西島秀俊/竹内結子/東出昌大/香川照之

シネマ365日 No.3378

殺人狂サイコ男 

特集「別室でミステリーを2」

クリーピーとは(ぞっとさせるもの)です。なにしろ未解決失踪事件となった家の現場(今は無人)から遺体が5体もゴロゴロ。これだけでもゾッ。引っ越してきた元刑事の高岡(西島秀俊)と妻康子(竹内結子)も、ゾッとする隣人に挟まれている。特に隣家の一軒、西野(香川照之)は、手土産を持って引っ越し挨拶に行った康子に「これ、なんですか、と僕は聞いたのです。チョコレートですか。チョコレート好きです」と、会話にならない会話で康子をゾッとさせる。高岡は大学の帰り道、初対面の西野に「あなたの奥さん、一体どうしたンです。根掘り葉掘り聞かれて迷惑している」と訴えられ薄気味悪くなる。高倉は大学で犯罪心理学を教えている。助手が過去10年間の未解決事件のうち、6年前に日野市で両親と長男が行方不明になり、娘・早紀だけが残った失踪事件に興味を持つ。高倉は助手に誘われ日野市の家に行く。犯罪現場特有の匂いに高倉はゾッ。これ以上介入すべきじゃないと言って帰る▼にもかかわらず彼は警察の元同僚、野木(東出昌大)に口説かれ、またもや現場に行く。そこに早紀がいた。彼女は当時の記憶を失っていたが「ご家族のことで力になりたい。何か思い出したら教えてほしい」と告げると、早紀は逃げるように去る。「取材、取材で相当いやな思いをしたのだろう」と高倉は言うが、後日、彼のほうこそ強引なアプローチで早紀をゾッとさせる。西野は図々しく康子に近づき「僕とご主人とどっちが魅力的ですか」と普通では考えられぬ質問をする。高倉は彼を待ち構えていたような西野の娘・澪が「あの人お父さんじゃないのです。知らないおじさんです」と聞かされびっくりする。しかもある日、高倉が帰ってみると西野と澪が上がり込み、康子が手料理を振る舞い、高倉の着席を待って和気藹々と食事するのだ。西野の身元を調べた野木は「西野」なる男性はいたが、今の西野とは似ても似つかぬ別人であると突き止め、西野の家を訪問した。愛想よく西野は迎え「ちょっと失礼」と座を外し、いくら待っても現れない。「上がらせてもらいますよ」と野木が玄関から一歩入ると圧迫するような暗い狭い廊下が続き、途中に西野の部屋らしきものが、突き当たりに分厚い鉄の扉がある。野木はそれきり映画から退場する。西野家の隣家の田中家から火が出て、田中さん母娘と野木の遺体が発見された。この映画、殺しの連続なのだ。鉄の扉の奥は屠殺場みたいに血の匂いが充満する。澪の母が下着一枚で朦朧としており、澪が母親に注射を射ってやっている。厚いビニール袋には死体が。これは本物の西野であり、澪の父親だとわかる。西野とは殺人狂サイコ男なのだ。

 

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