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特集「別室でミステリーを」

2020年11月14日

特集「別室でミステリーを2」⑭ 
怒り(上)(2016年 ミステリー映画)

監督 李相日

出演 渡辺謙/森山未來/妻夫木聡/松山ケンイチ/宮崎あおい/綾野剛

シネマ365日 No.3384

男たち 

特集「別室でミステリーを2」⑪

東京の八王子で夫婦が殺害された、壁に血文字で「怒り」とあった。容疑者が山神一也と特定された。1年後、山神は整形手術を受けて潜伏していると想定された。ここで犯人は男性だとわかるわけね。日本の三箇所で3人の男が物語に登場する。千葉の漁港にいる田代(松山ケンイチ)、東京の同性愛者、直人(綾野剛)、沖縄の田中(森山未來)。彼らの生活環境が絞り込まれていく。田代は借金取りを逃れ偽名を用いながら全国を放浪していた。直人はゲイの優馬(妻夫木聰)と知り合い深い絆を持つ。田中は工事現場を渡り歩き沖縄の無人島にいた。田代は職場の先輩、槇洋平(渡辺謙)の娘、愛子(宮崎あおい)と恋仲になり身の上を明かす。田中は地元の青年、辰也とその彼女、泉と親しくなる▼愛子は3か月間家出して、歌舞伎町の風俗にいた。直人は優馬と一緒に暮らすが、難症の心臓病で余命わずかということは隠している。辰也は泉が米兵にレイプされる事件に遭遇し、辛い時に支えてくれた田中を信頼する。愛子は田代と一緒に住む。田代の身の上を愛子は知っており、父親なら「助けられる」と洋平を頼る。辰也は実家の民宿に田中を雇用し、彼は重宝がられるが発作的に別人のように荒れ狂うことがある。警察では別件で逮捕した容疑者が山神と思しき人物の情報を知っていたので尋問する。彼いうには「山神は人殺しを平気でする。日雇いの派遣で指定された場所で待っていたら誰も迎えに来なかったので、電話で派遣元に問い合わせたら「先週の現場だ」と笑いながら言われ山神は怒っていた。歩き疲れてとある住宅の前で座っていたらその家の主婦が帰ってきた。彼女は山神に冷たい麦茶を持ってきてあげた。山神は見当違いの怒りを爆発させ、家に押し入って彼女を殺し、そのまま待機して帰宅した夫も殺し、自転車で逃走した」山神らしき男からそう聞いたというのだ。沖縄。田中の不安定な行動に不審をもっと辰也は離れ島の廃屋に行くと壁に大きく「怒り」と書いてあり、泉を嘲笑する文言があった。田中の虚偽に傷ついた辰也は裁ち挟みで田中の腹を刺す。田中は砂浜によろめき出て息絶える。被疑者死亡で事件は解決したと警察は報道した▼3人の男の誰が犯人かは、早い段階で察しがつきます。サイコな男の衝動殺人だった。ミステリーとしては物足りないくらい、あっさりした筋立てにもかかわらず重厚なのは、三人そしてあと1人の男のキャラが丁寧に描き込まれているからです。

 

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