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特集「ダンディズム-dandyism-」

2021年1月10日

特集「ダンディズム8」⑩ マックス・フォン・シドー 
ブラス・ターゲット(1980年 サスペンス映画)

監督 ジョン・ハフ

出演 ソフィア・ローレン/ジョン・カサヴェテス/マックス・フォン・シドー/ジョージ・ケネディ

シネマ365日 No.3441

マニアックな男 

特集「ダンディズム8」

マックス・フォン・シドーは「コンドル」で殺し屋を演じていますが、本作もいいですよ。パンツ一枚で氷原を走る刑務所の脱走者「ナイトビジター」も特筆モノでした。本作はソフィア・ローレン、ジョン・カサヴェテスという大物との共演。マックスはパットン将軍暗殺を請け負ったプロ中のプロの殺し屋ウェバーです。監督がジョン・ハフ。味のある監督でして代表作は、お好みに応じて多々挙げられるでしょうけど「呪われた森」とか「ヘルハウス」とかがあります。本作はジョージ・ケネディ、ロバート・ヴォーンという渋い共演陣を配して、サクサク進む軍事サスペンスです▼第二次世界大戦後の1945年、米第三軍は岩塩坑で金塊を発見した。2億5000万ドル相当でドイツ旧帝国の所蔵だった。パットン将軍(ジョージ・ケネディ)は、フランクフルトへ輸送を命じた。この列車が襲撃される。トロッコを正面衝突させて列車を止め、毒ガスで米兵を殺し金塊を奪う。パットンはソ連のオストロノフ将軍との会談でアメリカは金塊泥棒だとオストロノフに罵られ、金塊を見つけて叩きつけてやると啖呵をきる。帰国直前のデルーカ少佐(ジョン・カザヴェテス)が呼び出され、事件調査を依頼された。戦時中デルーカが指揮した列車襲撃作戦に、今回の強奪の手口が酷似しているというのだ。デルーカは元戦略事務局の同僚、マッコーリー大佐に会いに行く。押収した壮大な城に入る大佐は「我らが戦略事務局は戦時中こそ有能だったが、今や人殺しとならず者の集団だ」と嘆く。デルーカはそこでかつての恋人、現在は大佐の愛人であるマーラ(ソフィア・ローレン)と出会う。パットンが調査に乗り出したことで、首謀者のロジャース大佐(ロバート・ヴォーン)は慌て、マッコーリー大佐にパットン暗殺を命じる。ロジャースに陰で糸を引いていたのはマッコーリーだった▼そこでシェリーと名乗る殺し屋(マックス・フォン・シドー)が登場する。彼の周到な準備がメリハリを効かせる。銃は特注だ。火器に使われたことのない特殊な弾丸を武器製造者に注文する。「射程距離は?」「約20メートル。撃てるのは一発」「標的は動くのか」「立ったまま動かないか、座っている。普通の銃弾ではダメだ。外傷を与えないで脊椎を撃つ」。出来上がった銃の試し撃ちで、シェリーは製造者を殺す。彼の表の顔は難民救済委員会の委員長、ウェバーであり、かつてはマーラと一緒にいたこともある男だった。マックス・フォン・シドーの面長で物静かな容貌が、二面性のあるミステリアスな男に似合います。丸顔だと初めから失敗するような気がする。マーラに未練があるウェバーはデートを取り付け、スキーをしに雪の山荘へ行きますが、待っていたのはデルーカ少佐だった。女の裏切りにウカウカはまる殺し屋ナンバー1とはなんぞや。パットン将軍暗殺なんて突飛なアイデアは面白かったし、ソフィア・ローレンは…竹のようにすらりと彼女が登場するシーンは魅力的だったし、これじゃ殺し屋でも未練があるのは仕方ないな、とは思わせるのですが、いかんせん、マックス・フォン・シドーのマニアックなキャラが減じてしまったのが残念だった。

 

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