女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集 LGBTー映画にみるゲイ

2021年7月12日

特集「映画に見るゲイ14」330
ストレンジ・シスターズ (2020年 ゲイ、ホラー映画)

監督 プラッチャヤー・ピンゲーオ

出演 フロイユコン・ロージャナカタンユー/ナンナパット・ルートナームチュートサクン

シネマ365日 No.3625

最愛の妹

特集「映画に見るゲイ14」

ウィーナー(フロイユコン・ロージャナカタンユー)と、モーラー(ナンナパット・ルートナームチュートサクン)は、母親同士が姉妹。モーラーの母スロイは怪物ガスーに変身してしまい、その血を受け継ぐモーラーも怪物になる可能性があった。父親のシンは姪のウィーナーに怪物を退ける呪文・格闘技などを厳しく教え、モーラーを守らせようとする。ウィーナーの母を亡き者にしたのはガスーの姉妹、ラートリーとドゥワンダーオだ。彼女らは16歳の美しい少女になったウィーナーを狙って動き出していた。ガスーとは東南アジアに伝わる女の妖怪。首の下に内臓をぶら下げ光りながら飛ぶ。好物は若い女性の胎盤で長い管を喉から伸びし、チューチューと血液を吸い、胎盤ごと食べ尽くす▼本作には三組の姉妹が登場します。ウィーナーの叔母とモーラーの母。ガスーの姉妹。そして従姉妹同士ではあるが姉妹のように育ったウィーナーとモーラー。シンというお父さんの特訓が厳しくてウィーナーは投げ出したくなるのですが、「お前の母はガスーとなったスロイに最後まで尽くした。同じことがお前にできるか」と問い質しますが、(なんで私だけ辛い訓練して妹に人生を捧げなくちゃいけないのよ)と腹の中で思っています。お父さんの言うことはかなり一方的で、どことなく影が薄くてガスーに殺されます。つまり、本作は女性同士の濃い関係と愛情で描かれる映画です。ガスー姉妹というのが暴力的でむごたらしく、ウィーナーは何度も痛めつけられます。呪文を描いてガスーを近づけないとか、刀を操りガスーの軍団を退けるとか、勇敢女子です。モーラーはボーイフレンドが出来て映画館でいい気分になるのですが、それが刺激になって、ガスーの血を呼び覚ます▼モーラーはガスーに拉致され、一度はウィーナーが救出し、次々襲ってくるガスーの群れを剣と弓矢で倒します。妖怪のボス、ラートリーとウィーナーの対決。ウィーナーはねじ伏せられますが、彼女を救おうとしたモーラーは、自分の中の力を呼び起こし妖怪ガスーに変身、ウィーナーと力を合わせ、妖怪姉妹をやっつける。しかしモーラーはガスーになってしまった。ウィーナーはモーラーが首だけ妖怪が光となって飛ぶ方向に「モーラー」と呼んで追いかけていく。「妹とはサヨナラも言えず別れた。彼女は私を避けてどこかで生きている。私の重荷になりたくないために。以前の私は自分の夢を追うことが幸せだと思っていた。本当の幸せは愛する人がそばにいて、共に笑い、泣くこと。それがかなえば世界が滅びても幸せだ。私は妹モーラーが最愛の人よ。この世でただ一人愛する家族」。結局は愛の告白か。要はモーラーがガスーになろうと首だけで飛ぼうと、ウィーナーは彼女と一緒にいることを選んだのですね▼ふうん。ドラキュラと生涯を共にすると決めた「ぼくのエリ200歳の少女」もそうだったけど、自ら進んで罠に落ち込み、弾みがついて本人にもわからないまま回転していくのが恋愛ですから、本作は立派な恋愛映画じゃない?

あなたにオススメ