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特集「ベリッシマ(美少女)」

2021年10月15日

特集「ベリッシマ(美少女)2」⑤ジョディ・フォスター1
タクシードライバー(上)(1976年 社会派映画)

監督 マーティン・スコセッシ

出演 ロバート・デ・ニーロ/ジョディ・フォスター

シネマ365日 No.3720

アイリス

特集「ベリッシマ(美少女)2」

マーティン・スコセッシとジョディ・フォスターは本作の前に「アリスの恋」を撮っている。ジョディの役は放蕩な万引き少女オードリーだ。端役だがよく描き込まれていて、脚本を読んだジョディは果敢にも単身、スコセッシの事務所にいき「その役が欲しい」と言った。11歳だった。子供向けディズニー映画にうんざりしていたジョディはオードリー役に飛びついたのだ。スコセッシは物怖じせず、落ち着き払ったジョディが気に入り次作「タクシードライバー」の13歳の娼婦役を打診した。「やるわ」だった。このエピソードはのちの「羊たちの沈黙」を思い出させる。映画化権は先に取られたが、ジョディは諦めずニューヨークに飛んで、すでにクラリス役を内定していたジョナサン・デミ監督に直談判した。映画史のエポック・メーキングとなった二作を押掛け女房で選んだジョディには、神がかりなカンでもあるのだろうか▼主人公は不眠症に陥ったベトナム帰還兵トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)だ。「夜歩き回るクズども」と彼が呼ぶ「売春婦、街娼、麻薬売人らを根こそぎ洗い流す雨はいつ降るのだ」と彼は憤っている。彼は「俺にはきっかけが必要だ。自分の殻に閉じこもって一生を過ごすのは馬鹿げている。人並みに生きるべきだ」と立ち直る指針を探す青年だ。次期大統領候補パランタイン上院議員の選挙事務所で働く美女ベツィに一目惚れしたトラヴィスは彼女をこう例える。「白いドレスを着てまるで天使だった。この掃き溜めにあの気品。彼女に触れることは不可能だ」。事務所のボランティアを買って出て強引にデートに持ち込むが、誘った先がポルノ映画で、あっさり振られる。落ち込んで職業変えも考え先輩ドライバーに相談する。「何をしたいのかわからん。飛び出して何かをしてみたい」。そこへ通りかかったのが二人の少女の娼婦。ひとりがアイリス(ジョディ・フォスター)だった。トラヴィスは彼女を見知っていた。一度トラヴィスの車に走り込み「早く出して、逃げて」と叫んだところを男が追いつき、車に札を1枚投げ込んで少女を無理やり連れて行った。彼女が今から何をさせられるのか、トラヴィスは哀れにもなって、しわくちゃのドル札を未だに残していた。売春婦として働いているあの少女を助けたら、自分の手で掃き溜めの街を掃除できるのでないか。「きっかけ」を得たトラヴィスは体を鍛え直し、銃を4丁(マグナム44やワルサーなどの高性能)を手に入れ、射撃練習場に通い、鏡に向かってビシッと銃を突きつけ「俺に言ってンのかい?」とつぶやく(このセリフはデ・ニーロのアドリブで、アメリカ映画の名台詞ベスト100の10位にランクインした)。そしてアイリスの客になって会いに行った。

 

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