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特集「初霜は11月のベストコレクション」

2021年11月1日

特集「初霜は11月のベストコレクション」①
約束の宇宙(そら)(上)(2021年 家族映画)

監督 アリス・ウィンクール

出演 エヴァ・グリーン/マット・ディロン/ザンドラ・フュラー

シネマ365日 No.3737

もう、知らんわ!

シングルマザーのサラ(エヴァ・グリーン)は宇宙飛行士として火星探索ミッション「プロキシマ」の搭乗が決まった。地球を離れると1年間7歳の娘ステラと会えない。宇宙飛行士になる夢が実現する喜びと同時に、娘と離れる不安が相克する。ロケット発射までの50日間、厳しい訓練に耐えながらサラは娘が気がかりで仕方ない。心配のあまり集中力が途切れ、疲労とストレスで「もう耐えられない!」と離婚した夫に訴える。娘の面倒は夫が見ています。男手ひとつで、大変だと思うわ。本作にいまいち感動が薄かったのは、ヒロインがあまり魅力的でなかったからよ。感謝が足りないわよ。サラの訓練中、娘との橋渡しをするのはウェンディ(ザンドラ・フュラー)という女性です。この女性がなかなかできないことをしてあげるのです。会うはずだった土曜日の面会にサラが「訓練で行けない」。娘は怒り「なんとか考えるわ」とサラが頼ったのがウェンディ。彼女はロシアの基地まで飛行機で娘を連れて行き母親の訓練を見学させた。今夜は「泊まらせるわ」と当然のようにサラ。ウェンディは宿舎で寂しがる子に添い寝します。サラに気兼ねしつつ手続き上の書類にサインして机に置いておいてくれと頼み、自分はホテルに帰る。彼女はすれすれの時間をやりくりしてルールに抵触するようなことをしているのに、サラが当たり前のような顔なのはどうかと思うわ▼乗組員のひとり、マイク(マット・ディロン)が、サラの能力を懸念するような発言をして、すわ、イビリ役か。でも違う。彼はいい男で、搭乗が迫り娘との関係でナーバスになっているサラに「完璧な宇宙飛行士はいない。完璧な母親もいない」とさりげなく励ます。サラが疲労のため訓練で失敗した時も問題視する監督に「空腹だっただけです」とことを荒立てない発言でかばう。それと離婚した宇宙物理学者の夫。娘が自転車で怪我して「ギプスをはめて3週間も入院?」サラは動揺し「気が緩んでいるぞ。もっと集中して。次にミスしたら訓練は中止だ」と指揮官は引導を渡す。サラ、暗い階段にしゃがみ込み「私たち、連絡に距離をとった方がいいわ」。夫は冷静に「電話してくるのは君だよ」と諭し、元妻のパニックに巻き込まれない▼タイトルの「約束の宇宙」は娘が「飛び立つ前にママと二人でロケットを見たい」と言ったからだ。「いいわ。約束する」。これはちょっとマズイのじゃない? 打ち上げ前には2週間の隔離キャンプがある。病気や感染を避けるため、誰とも会えない。キャンプを出てロケットを見に行くのは重大なルール違反だ。でもサラは打ち上げ前夜、夜中に基地の塀を越え、娘を迎えに行くとロケットのそびえる発射基地に連れて行く。すでに夜明けだ。朝焼けに空に立つ孤高の塔のようなロケットが美しい…そんなこと言っている場合じゃないのだ。娘を返したサラは大急ぎでヨードで体を洗い流し(この程度で無菌状態は確保できるの?)搭乗に臨む。発覚した場合、国家プロジェクトは打ち上げ中止ではないのか。もう、知らんわ。

 

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