女を楽しくするニュースサイト「ウーマンライフ WEB 版」

  • facebook
  • twitter
  • line
  • rss

特集「令和4年新春ベストコレクション」

2022年1月9日

特集「令和4年新春ベストコレクション」⑨
水を抱く女(上)(2021年ファンタジー映画)

監督 クリスティアン・ペッツォルト

出演 パウラ・ベーア/フランツ・ロゴフスキ

シネマ365日 No.3806

どこが女性目線だ?

特集「令和4年新春ベストコレクション」

クリスティアン・ペッツォルト監督によれば「ウンディーネ」神話を現代の女性目線で描いたということなのだけど、どこが女性目線なのかがよくわからなかったのよね。自分の解釈の浅はかさをあぶりだす結果になるかもしれないけど、私のアタマに応じてストーリーを箇条書きしてみます。のっけから別れ話です。ウンディーネ(パウラ・ベーア)は恋人のヨハネスに別離を切り出され「行っちゃダメ、今から仕事だけど30分後に戻る。ここで待っていて。戻ってきたら愛していると言って。私を捨てたら殺すわよ」と泣きながら言う。ウンディーネはベルリン市住宅都市開発省の解説員で見学者に市の開発の歴史を説明している。終わって待ち合わせのカフェに行くと男はいない。探し回っていたら開発省で解説を聞いていた男クリストフ(フランツ・ロゴフスキ)が来て「素晴らしい解説だった」と褒め「僕は潜水夫。これから潜るけど、コーヒーを一緒にどうですか」▼カフェにいると大きな水槽から「ウンディーネ」と呼ぶ声がした。振り向くと水素の中に潜水夫のフィギュアがある。呼んだ声はこの人形? 不意に水槽が割れ大量の水が放出、2人は投げ出され、ビショ濡れのまま床で見つめ合って恋に落ちる(こんな状況って、あり得るでしょうか?)。クリストフが潜水して溶接していると巨大ナマズが現れた。水底の古い石壁にウンディーネと書いてある。運命を感じたクリストフはウンディーネと結ばれ、一緒に潜る。溺れかかったウンディーネを「ステファン アライブ」で拍子を取りながら人工呼吸で蘇生させる。ベルリン市内、アレキサンダー広場のそばにあるウンディーネの部屋に来て一緒に過ごしたクリストフを駅に送る途中、新しい彼女と歩く元カレ、ヨハネスとすれ違う。その夜、クリストフから電話。「彼とすれ違った時、君の動悸が一瞬止まった」とクリストフが問い詰める。言を左右していたウンディーネは、元恋人だったが今は別れたと話す。クリストフが電話に出なくなる。不安を覚えたウンディーネが潜水作業の現場に行く。人だかりがしていてクリストフが事故に遭い、病院に搬送されたと聞く▼病院ではクリストフを好きな女性モニカが付き添っていた。昨夜彼と電話でちょっとした言い合いがあったとウンディーネが言うと「ありえない。彼の脚がタービンに巻き込まれ引き上げた時は意識がなかった。潜水開始は昨日の1430分、引き上げたのは1457分、1540分に脳死と判定された。話せるはずがない」。ウンディーネはその夜自分を振った男・ヨハネスの自宅に行く。プールがある。「もう少し泳いで上がる」と誰かに答えて水泳続行中。ウンディーネは着衣のままプールに。ヨハネスの後ろにプカッと浮かび上がり、男の口をふさぐと水に押し込んでしばし。何事もなさげに水から上がった彼女の後ろにヨハネスの水死体が浮かんだ。ウンディーヌは湖(潜水の現場)に直行、水の中に姿を消す。病院でクリストフが「ウンディーネ!」と叫んで飛び起き、脳死状態から蘇生する。退院したクリストフはウンディーネを尋ねるが部屋には別人が。職場に行くと「何ヶ月も見ていない。彼女はフリーランスだからその後のことはわからない」。2年後、クリストフとモニカは結婚し、妻は妊娠中。タービンの修理でクリストフは潜ることにする。水の中でクリストフの手に触れた女がいる。ウンディーネが水面に向かって泳いでいる。石壁には昔のまま「ウンディーネ」の文字がある。上がってきたクリストフに「何があったの」とモニカは不安気に訊く。「落し物を拾っていた」と答えた夫はそそくさとカメラを再生し、触れた手が写っているかを見る。なかった。クリストフは夜、起き上がり湖に入り「ウンディーネ」と叫び潜って彼女の姿を捉える。モニカは裸足で追ってきた。浮かんできたクリストフの手には潜水士のフィギュアがあった…どこが女性目線なのだろう?

あなたにオススメ