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令和4年2月のベストコレクション

2022年2月16日

特集「令和4年2月のベストコレクション」⑥
ブラックバード家族が家族であるうちに(下)(2021年 家族映画)

監督 ロジャー・ミッシェル

出演 スーザン・サランドン/ケイト・ウィンスレット/ミア・ワシコウスカ/サム・ニール

シネマ365日 No.3844

不倫は本当よ

翌朝になった。ジェニファーが盛んに古いアルバムをめくっている。夫に言う。「家族旅行の写真よ。これはメキシコ。私、アナ、ママ、リズ、パパ。これはサンフランシスコで。私、アナ、パパ、リズ、ママ。これはロンドン、同じく。どの旅行にもリズが一緒だわ」「親友だからだよ」「リズはパパの愛人よ。ゆうべ、ふたりがキッチンで抱き合ってキスしているのを見たわ。もしパパが彼女を愛しているとしたら? 意図的に診断を下したとしたら?」。その頃2階でママとアナが話していた。「ごめんなさい、私の育て方はあなたに心の負担を押し付けていたのね。なぜ黙っていたの」「ママは病気だから心配させたくなかった」「あなたたちのことを心配するのがママの幸せなのよ」リリーは娘を抱き寄せた▼ジェニファーが妹を呼び「パパとリズは愛し合っている。そんなパパに適切な診断ができる? リズに操られているかも。私たちは気が変わった、死ぬのに反対だとママに話そう」。最後の朝だ。皆が揃っている。ジェニファー「ママ、死ぬ決断は間違っている。パパ、白状して」。驚いたリリー「家族全員で納得したはずよ」「ママは裏の事情を知らないのよ。アナと私は反対よ。パパ、誰かにそそのかされていない?」。リズが割って入った。「ジェニファー、あなたってイヤな女ね。私とポールが不倫しているといいたいのでしょ。私には家族がないの。彼が私の家族よ。子供の頃から一緒に育ち愛し愛された仲よ」「答えになっていないわ。誰か答えて。でないと警察に自殺を試みた人がいるからすぐ来てと通報するわ」。「不倫は本当よ」そう言ったのはママだ。し〜ん。「私が頼んだからよ」ジェニファー「ずっと前から?」「病気になってからよ。私の夫と親友が愛し合うことを許したわけが知りたい? それが私にできることだからなの。愛がすべてなのよ」▼「なぜ内密に?」とジェニファー。「承認をもらう必要がある?」ママの一本勝ち。さすがのジェニファーも「ごめんなさい」。「いいのよ。これ以上長引かせたくない。そろそろ時間よ。ジェニファー、アナ」ママは娘たちの名を呼んだ。「いいわ。OKする。ママが死ぬまで一緒にいたい」。ふたりは薬をのみ干した母親の両脇に抱きついて、死の訪れを待つのだった。後半からトリッキーなミステリー調になりましたが、仕切り屋で早のみこみの姉娘にケイト・ウィンスレット、母親の期待がプレッシャーになったウツの妹娘をミア・ワシコウスカが無難に演じました。スーザン・サランドンは適役だったかどうかはともかく、やっぱり一番重しが効いていました。型にはまりがちになるテーマを、尖らせたのは彼女らの力量だったと思えます。

 

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